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事業所評価加算を算定できるか知りたい!算定要件に関するQ&Aも紹介します

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事業所評価加算を算定することで経営の安定をはかりたい、信頼を得て利用者獲得に繋げたい、加算を算定して良い人材を確保したいという事業者の皆様は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。

  

 

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事業所評価加算の算定要件とは

事業所評価加算とは、選択的サービスを行っている介護予防通所サービス事業所に対して、一定以上の基準を満たし対象事業所と認められた場合に、翌年度(4月~3月)の1年間、毎月120単位が加算されるものです。

 

算定要件とは

算定要件とは、事業所評価加算を受けるための条件のことを言い、次のように定められています。

  • 市に届け出た上で、選択的サービスを行っている
  • 評価対象期間中の介護予防サービスの利用実人数が10人以上である
  • 評価対象期間中に介護予防サービスを利用した実人員数のうち、評価対象期間内に連続して3ヵ月以上選択的サービスを利用した人の数の割合が60%以上
  • 評価基準値が7以上

上記全てを満たしてはじめて事業所評価加算が受けられます。条件内にある少し難しい言葉についても簡単に説明しておきましょう。

 

評価対象期間とは

事業所評価加算における評価対象期間は、11日~1231までの1年間です。

 

利用実人員数とは

利用実人員数とは、指定の期間にサービスを利用した個人の数のことを指します。評価対象期間中に1回でも利用があれば利用実人員数として換算されますが、複数回の利用があった場合でも1人としかカウントされません。

 

選択的サービスとは

選択的サービスとは、次のサービスを指します。

  • 運動器機能向上サービス
  • 栄養改善サービス
  • 口腔機能向上サービス

 

評価基準値とは

評価基準値とは【要支援度の維持者数+改善者数×2】÷【評価対象期間中に選択的サービスを3月以上利用し、その後に更新や変更認定を受けた人の数】で導き出されます。この数字が0.7よりも大きい場合に、事業所評価加算の算定要件を満たしたと認められます。

 

算定要件を満たすうえでの注意事項

先述した算定要件を満たすことができれば、事業所評価加算を受けられるのは確かなのですが、いくつか注意しておきたい部分があります。

 

1. 選択的サービスの提供を受けた人全員が翌年の評価対象受給者となるわけではない

評価対象として換算される利用者は、選択的サービスを連続して3ヵ月以上利用した後、年度内に要支援認定の更新または変更認定を受けている必要があります。

 

(例1-1)

11月~1月の3カ月間連続して選択的サービスの提供を受けた。

→年度がまたがっている場合には、翌年の評価対象受給者とはなりません。

 

(例1-2)

8月~10月の3カ月間連続して選択的サービスの提供を受けた後、翌年の2月に要支援の変更認定を受けた。

→要支援認定の更新や変更も、年度がまたがっている場合には、翌年の評価対象受給者として扱われません。

 

上記のように、選択的サービスの提供を受けた人全員が、翌年の評価対象受給者として算定されるわけではないという点には注意しましょう。

 

2. 一部翌々年度の評価対象受給者となることがある

事業所評価加算の評価対象期間は、1月1日~12月31日となっていますが、翌年度の事業所評価加算の対象受給者の確定は12月31日までに確定しなければなりません。そのため、年度内に選択的サービスの提供を受け、要支援認定の更新や変更が行われた場合でも、翌年の評価対象者としての算定に間に合わないこともあります。

 

この場合、翌々年度の評価対象受給者として算定される点をしっかりと留意しておきましょう。翌年度か翌々年度のどちらの対象となるか、次の期間でわけられることとなります。

 

【翌年度の事業所評価加算の評価対象受給者】

9月までに3カ月以上連続して選択的サービスの提供を受けた後、10月末(自治体によって15日ごろに締め切られることもあります)までに要支援認定の更新や変更認定が行われた場合

 

【翌々年度の事業所評価加算の評価対象受給者】

11月までに3カ月以上連続して選択的サービスの提供を受けた後、11月1日~12月31日までに要支援認定の更新や変更認定が行われた場合

 

3. 請求が遅れると評価対象とならない場合がある

事業所評価加算の算定は、毎年行われます。そのため評価対象期間を過ぎて請求が行われた場合には、評価対象として認められないため注意が必要です。

 

(例3)

平成28年3月~5月まで選択的サービスの提供を実施し、平成28年9月に要支援認定の更新が行われた利用者の請求を平成29年2月に行った。

→年度内に請求が行われていないため、評価対象となりません。

 

事業所評価加算の算定要件に関わるQ&A

事業所評価加算の算定要件について見てきましたが、説明されていないケースにはどう対応したらいいのか、という疑問を抱いている事業所様も多いのではないでしょうか。そこでここでは、もう少し状況を限定して「この場合はどうなる?」という疑問をQ&A方式で解決していきたいと思います。

 

【Q1】3カ月以上の選択的サービスの提供はあったものの、途中利用者の入院などで「連続3カ月」とならなかった場合は?

【A1】連続3カ月の利用がなかった場合、例え利用月数が多かったとしても評価対象受給者として算定されません。

 

例えば1・2月、5・6月、8月、10月など6カ月間の選択的サービスの利用があった場合でも、連続3カ月でなければ評価対象受給者として認められません。逆に3カ月以上の選択的サービスの提供があれば、1・2・3月の3カ月間だけしか利用がなかった場合でも、評価対象受給者となります。

 

【Q2】連続する3カ月の間に選択的サービスの種類が変更になった場合にも評価対象受給者となる?

【A2】途中で選択的サービスの種類が変更になった場合でも、評価対象受給者として算定されます。

 

3カ月間で提供される選択的サービスの種類は同一であることが通常です。しかし利用者本人に一番必要なサービスを提供することが介護サービスの本質であるため、サービスの種類が途中で変更になった場合でも、算定要件に影響することはありません。

 

【Q3】利用実人員数とは3カ月以上選択的サービスを利用した人が対象となる?

【A3】利用実人員数は利用期間を問わず選択的サービスを利用した人が対象となります。 

利用実人員数は、選択的サービスを1度でも利用した人の数のことを言います。ただし利用延べ人数ではなく“個人”の数という点には気を付けるようにしましょう。事業所評価加算の算定要件を満たすためには、この利用実人員数のうち6割以上が3カ月以上の選択的サービスの提供を受けなければなりません。

 

【Q4】3カ月以上選択的サービスの提供を受けていれば、複数の事業所にまたがっていても評価対象受給者として認められる?

【A4】同一事業所で3カ月以上選択的サービスを利用している必要があります。

 

事業所評価加算は、利用者に効果的なサービスを提供することを第一の目的としています。継続的なサービスを提供した結果、利用者にいい効果が出た場合に事業所の体制を評価するというものなので、例えば4・5月はA事業所、6・7月はB事業所といった形で複数の事業所にまたがる形で3カ月以上の選択的サービスの利用があっても、対象とはなりません。

 

最後に

事業者の皆様にとって、毎月120単位の事業所加算はそれほど大きな単位ではないかもしれません。しかし「事業所加算を取れるほどの実績」というのは、利用者様や他事業所様にとって大きな信頼の証となりますし、目標を持って取り組むことで、スタッフのやりがいにも繋がるのではないでしょうか。

 

選択的サービスの事業所評価加算は、申請している事業所数もまだあまり多くないのが現状です。ぜひこの機会に事業所評価加算とその算定要件について、周りの事業所者の皆様にも知ってもらえるよう、よろしければ記事のシェアのお手伝いをお願いいたします。

 

事業所評価加算について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。

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