介護支援ブログ

介護制度について分かりやすく解説しています。介護に関っている全ての方々に役立つ総合介護情報サイト目指しています。現在は主に介護職員処遇改善加算、キャリアパス要件、介護保険施設等の実地指導について執筆中です。

介護報酬改定2018年(平成30年度)-最新予測-

間もなく具体的な数字の議論が始まる2018年度の介護報酬改定。当記事では2017年実施の「介護事業経営実態調査結果」を踏まえ、改定の予測を公開しております。

全体要点と、経営されています事業種別での改正予測をご確認いただき、改正対応準備にお役立てください。

※尚、本記事は執筆時点での著者による予測です。予測という性質上、情報の正確性を保証できるものではございません。事前にご了承ください。

20171124:追記を実施

 

目次

介護報酬改定とは

介護報酬改定は何年ごと?時期は?

全体要点(概要)

サービス種毎の最新予測(居宅・施設)

今後の更新予定

 

介護報酬改定とは

指定介護サービスの提供対価である介護報酬を3年ごとに見直すものです。

指定介護サービスとは、居宅系サービスと施設系サービス、地域密着型サービスをあわせたものを指します。

一般に報酬改定における「報酬」とは、実際の「支払金額」ではなく、「単位数」を指します。

 

 

介護報酬改定は何年ごと?時期は?

前述の通り、改正は3年ごとに行われます。

次回改正は2018年4月(3月末)となります。次々回が2021年4月です。

今回の改定は、2017年の年末から年明け早い段階までに具体的な改定内容がかたまり、その後4月までに全事業者に対し、周知が行われます。

 

 

全体要点(概要)

◯概要1

2017年10月27日の第148回社会保障審議会介護給付費分科会において、「平成29年度介護事業経営実態調査の結果について」報告がありました。

当報告で、各サービス種別の収支差(どの程度儲かっているのかの指標)が公開されました。28年度決算と前年からの増減は下記です。※左に28年度、右の括弧内に増減を記します。

 

◯居宅系サービス

・訪問介護:4.8%(-0.7%)

・訪問入浴介護:2.8%(+0.1%)

・訪問看護:3.7%(+0.7%)

・訪問リハ:3.5%(-0.8%)

・通所介護:4.9%(-2.2%)

・通所リハ:5.1%(+0.5%)

・短期入所生活介護:3.8%(+0.6%)

・特定施設入居者生活介護:2.5%(-1.6%)

・福祉用具貸与:4.5%(+0.8%)

・居宅介護支援:-1.4%(+0.4%)

 

 

◯施設系サービス

・介護老人福祉施設(特養):1.6%(-0.9%)

・介護老人保健施設(老健):3.4%(+0.2%)

・介護療養型医療施設:3.3%(-0.4%)

 

 

◯地域密着型サービス

・定期巡回・随時対応型訪問介護看護:4.8%(-2.0%)

・夜間対応型訪問介護:1.5%(-2.1%)

・地域密着型通所介護:2.0%(-1.2%)

・認知症対応型通所介護:4.9%(-1.1%)

・小規模多機能型居宅介護:5.1%(-0.3%)

・認知症対応型共同生活介護:5.1%(+1.3%)

・地域密着型特定施設入居者生活介護:3.2%(-2.0%)

・地域密着型介護老人福祉施設:0.5%(-1.1%)

・看護小規模多機能型居宅介護:4.6%(-1.7%)

 

◯概要2

財政制度分科会(財務省)の意見に対する今回の改正要点を次の通りまとめました。

・アウトカムに対する報酬での評価

予測:利用者選別を防ぐ観点や、要介護度改善だけでは成果と呼べないとの意見が根強く、今回の改正には間に合わないものと予想。エビデンスが医療に比べ不足しているとの指摘もあることから、次回改正に向けて継続検討。

混同される給付抑制に成功した市町村へのインセンティブは実施へ向かうものと予想。

 

・介護ロボットやセンサー導入事業者への基準緩和、報酬評価

予測:こちらも当初のロボット活用計画から見るに、人員基準の緩和(ロボットを導入することで、スタッフ数を減らせるといった評価)は見送りとなる予想。来年度以降も引き続きロボットの導入効果のチェックを行う見込み。

 

・総量規制

予測:市町村主体での総量規制へ。特に過剰供給が給付費の上昇に影響している地域では(データの分析をもとに判断される)厳しい規制が行われると予想。

 

◯概要3

・要介護1.2の総合事業へ移行

予測:見送りでほぼ確定。次回改定(平成33年度)でのメインになるでしょう。

 

・処遇改善

予測:消費増税の議論とセットで介護人材の処遇改善が語られているが、今回の改正での処遇改善加算増額は見送りでほぼ確定。可能性として、加算4、5の廃止議論再燃はありえる。ただ新加算1の効果について調査結果がまとまっていない現段階で大きく動くことはないものと予想。

 

・口腔衛生

予測:歯科医師指導のものとでの口腔ケアに対し、評価の方向。在宅へ広がるか不透明。ただ専門職種のみでの展開は難しいため、多職種連携前提での議論になる模様。

 

・栄養管理

予測:施設、通所を対象に管理栄養士を手厚く配置した場合の加算を議論。ミールラウンドなど支援の流れまで踏み込んだ議論になると今期は先送りか?

 

サービス種毎の最新予測

ここからは、各サービス種別の予測をまとめます。重ねての記載となりますが、「著者の独自の予測」であって、正確性の保証がないことをご了承の上で、お読みください。

 

◯訪問介護

予測:マイナス改定。

適正と言われる4%を上回る現状から見て、マイナス改定はほぼ確実と見ています。

生活援助の報酬減額と人員基準緩和がセットとなるか注目しています。

初任者研修より初級者向け資格導入との関係性にも注目したいです。

サ責の要件に変更があり(初任者研修修了者の30%減算からサ責になれないへ)

1日あたりの利用額が極端に高い場合、減算等での対応か。

リハへの影響が大きいと予想される今回の改正ですが、加算上乗せが報道されている「生活機能向上連携加算」については、変更から間もないこともあり、強気に変更はなしと予想。

サ高住、住宅型有料老人ホーム(集合住宅)への外部サービスは集合住宅減算前の単位数で給付限度額計算を行い、報酬は減算後で計算へ変更か。(減算により、集合住宅利用者が個人宅に住む利用者よりも多くサービスを利用できる状況の是正)

 

◯訪問入浴介護

予測:ここまで議論にほぼ挙がらなかったため、判断が難しいです。事業所数が減少している現状が報酬にどう影響するか。

 

◯訪問看護

予測:大規模化を推し進めたい背景から、小規模事業所での算定が難しい「緊急時訪問看護加算」や「特別管理加算」の上乗せがあるものと予想。

病院併設の訪問看護事業所を増やすために打ち手があるのか注目しています。

ターミナルケアへの報酬での追加評価も可能性あり。医療・介護連携における会議を非対面(テレビ電話等のツール活用)へ拡張する可能性。理学療法士が訪問してのリハに条件指定で減算あるか?

集合住宅減算は訪問介護と同様。

 

◯訪問リハ

予測:退院・退所時にスピーディーにリハを開始出来た場合の加算、または医療連携への加算が手厚くなる模様。算定率の低い「社会参加加算」に増額期待。

集合住宅減算は訪問介護と同様。

 

◯通所介護

予測:基本部分はマイナス改定と予測。サービス提供時間を1時間刻みに変えるか?(7時間以上9時間未満では、7時間半程度の提供が多いことが影響)

延長加算の扱いにも注目しており、介護離職ゼロに繋げるため14時間以上への拡大や報酬面での評価も。

機能訓練での十分なPT・OT・ST配置を推し進める上で評価の変更に注目。

 

 

◯通所リハ

予測:提供時間が6~8時間帯まであるが、長時間利用は報酬減額または評価自体しないへ進むものと予想。合わせて短時間の単位数アップで見直しか。

訪問リハ同様に退院時のスピーディーなリハ開始を評価する流れ。医師連携への評価を手厚くする模様。「社会参加加算」についても訪問リハ同様。

脳血管疾患等の医療リハ利用者が介護保険へ移行。

 

◯短期入所生活介護

改正論点が少なく、予測は割愛します。

 

◯特定施設入居者生活介護

予測:大きな変更はないものと予想します。

自立の利用者がいる施設で、介護給付の対象と同一スタッフが自立の方へサービス提供した場合の減算についてや、看取り対応への追加評価は見送りではと思います。

 

 

◯福祉用具貸与

予測:福祉用具専門相談員は異なる価格帯・機能の商品の提案義務化。2018年10月より、福祉用具の貸与上限額が設定される(全国平均貸与価格+1標準偏差)

 

◯居宅介護支援

予測:特定事業所集中減算廃止の方向性と予測。事業所集中が一定割合を超えた場合の監視機能は市町村(地域ケア会議など)へ移るか?

医療連携が強く叫ばれる中、退院・退所時の加算強化の流れ。

管理者を主任ケアマネへ限定すべきかの議論があるが、今回制限まで進まないものと予想。サ高住併設のケアマネに集合住宅減算は実施に向けて継続議論。

★利用者入院時の病院または診療所への情報連携を義務化(運営基準の改正)

★入院時情報連携加算の算定要件のうち、期限(現在7日を3日)と対面非対面(現在は医療機関への訪問が加算Ⅰの要件だが撤廃)に変更あり

★退院退所加算と初回加算の同時算定が可能に

★医療、歯科、薬剤に関する利用者のモニタリング結果を医師・歯科医師・薬剤師に報告。医療が必要な利用者のケアプランを医師へ伝達・交付が義務化(運営基準の改正)

★末期がん利用者のターミナル期のケアプラン変更で、担当者会議の省略を許可。

★末期がん利用者のターミナル期ケアに対する新加算(仮称:ターミナルケアマネジメント加算)を創設し、死亡日前Ⅱ週間での複数回訪問、24時間連絡体制、アセスメントの記録と医療・居宅サービス連携を推進

★居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定(経過措置を平成33年3月末)

★特定事業所加算を改定し、他法人運営居宅介護支援事業所との事例検討会や地域包括の事例検討会への参加を推進

★特定事業所集中減算は、通所介護・訪問介護・特定福祉用具にのみ適用

★訪問介護を非常に多い回数での利用するケアプラン作成時は、市町村へ届け出て地域ケア会議にかける

 

◯共生型サービス

予測:新設は確定。指定基準の方向性は未確定。

 

◯介護老人福祉施設

予測:赤字施設の増加傾向から見て、プラス改定を予想。基本部分での対応になるのでは?看取り体制への加算強化も議論にあるが、これ以上人材不足を招く改正には否定的。ユニットケアを70%目標に向けて走るが、多床室の報酬を変更するような無理な舵切りはないと予想。

 

◯介護老人保健施設

予測:ダウンはないものと予想。通所リハ・訪問リハにて記載の通り、連携し退所後の早期リハスタートには評価がつく見込み。

★在宅復帰機能を求める改正(従来型の廃止の可能性含む)
★リハ専門職の配置に対し、より評価する仕組みの導入
★多剤投薬入所者のかかりつけ医連携と減薬に対する取り組みに評価を行う(診療報酬の改定と連携)

 

◯介護療養型医療施設

予測:介護医療院への転換が進められるが、引き続き緩やかな移行となる見込み。

★人員基準:介護療養型医療施設と同等程度(Ⅱ型はやや緩和?)
★設備基準:定員4名以下、1人あたり床面積を8.0平米。その他は介護療養型医療施設水準で検討
★運営基準:介護療養型医療施設の基準と同様。医師の宿直は引き続き議論(病院併設では宿直の兼務を認める)
★ユニットケアの設定を行う
★基本報酬は、Ⅰ型は介護療養病床と同等程度、Ⅱ型は老健よりも評価程度
★療養病床からの転換促進のため、設備基準の緩和等を検討
★短期入所療養介護、通所リハ、訪問リハ、訪問看護は引き続き提供可能、居宅療養管理指導は機能から考え廃止

 

今後の更新予定

本記事では適宜更新を実施予定です。

確定情報については、こちらよりPDFをお取り寄せいただくと閲覧できます。PDFは定期更新しておりますので、最新の確定情報取得にお役立てください。

介護報酬改定の推移まとめ

2018年度の本改定に向けて、「介護報酬の事がよくわかっていない…」「介護報酬の改定はどのように実施されてきたの?今後は?」といった疑問を持たれている方々に今一度理解していただくために、これまでの介護報酬改定の推移を中心にまとめてみました。

 

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介護報酬改定とは?

「介護報酬」とは、介護保険が適用される介護サービスを提供した介護事業者や施設に、その対価として介護保険から支払われる報酬のことをいいます。

少子高齢化や介護人材不足の深刻化など、様々な課題を解決するための取り組みの一つとして、2000年度の介護保険制度開始以降、介護報酬の改定が行われることになりました。

 

介護報酬は原則1割が利用者負担で、9割が保険料や公費で賄われています。

限られた介護保険の財源の中で、高齢者が質の高い適切な介護サービスを受けられるよう、原則3年ごとに介護報酬が見直されています。

その具体例としては介護サービスに対する介護報酬各事業所の人員配置基準職員の処遇改善に関する原資などがあります。

 

 

介護報酬改定のこれまで

これまでの介護報酬改定について、当時の背景や改定内容、改定に伴う影響などについて時系列で記載しています。

なお、介護報酬率については次の項で説明しますので、ここでは省略します。

                                                 

2003年度改定

在宅重視と自立支援の観点から、要介護者の軽減、在宅生活の継続あるいは復帰に重点を置いた見直しを行うことが目的とされ、「施設サービスの適正化」等が図られました。

自立支援を志向する在宅サービスの評価

訪問看護における生活援助の適正化、個別リハビリテーション加算の新設など。

施設サービスの質の向上と適正化

施設の収支状況を勘案してのサービス費用適正化、在宅復帰及び自立支援の促進など。

 

2005年度改定

介護保険法の改正が行われ、主な変更点は「介護予防重視」「施設給付の見直し」等でした。

これらの改正に伴い、「在宅と施設サービスの公平性を確保」するという観点から、施設における食費や居住費に関連する報酬の見直しが行われ、食費等は原則的に利用者負担となりました。

 

2006年度改定

要支援者や要介護1に該当する高齢者の大幅な増加に伴い、「予防重視型システムの確立」や「新しいサービス体系の確立」が改正の大きなポイントなり、報酬改定においても「自立支援と在宅介護の促進」等が図られました。

介護予防・リハビリテーションの推進

介護予防給付をそれまでの出来高払いから月単位の包括払いに変更など。

中重度介護者の支援を強化

訪問介護・訪問看護における中重度者向けの対応への加算など。

 

2009年度改定

介護職の離職率の増加や人材確保が困難な状況であったため、介護職員の処遇改善を図り、質の高いサービスを提供して、経営の安定化を図る必要がありました。

介護従事者の人材確保・処遇改善

負担の大きな夜勤業務などへの適正な配置、職員の専門性や勤続年数等への加算など。

医療との連携や認知症ケアの充実

居宅介護における入院時や退院時の評価、認知症対応サービスに関する各種加算など。

 

2012年度改定

前年に行われた介護保険法の一部改正に伴う、新たな介護サービス等への対応や診療報酬との同時改定に伴い、医療との連携強化が求められる状況のもと、介護職員の処遇改善、賃金・物価の下落、介護事業者の経営状況及び地域包括ケアの推進などを踏まえて改定が行われました。

介護職員処遇改善に関する見直し

介護職員処遇改善加算の新設など。※所定単位数にサービス別加算率を乗じた単位数で算定

地域包括ケアシステムの推進

高齢者が地域に住み続けられるように、高齢者の自立支援に重点を置いたサービスの強化、医療と介護の任務を明確にするとともに連携の強化を図る。

また、認知症対応サービスの提供について必要な見直しを行うなど。

 

 2015年度改定

地域包括ケアシステム確立に向け、高齢者の増加、在宅及び施設サービスの増加対応することや職員の処遇改善、介護事業所の経営状況などを踏まえた経費を確保することを目的として改定が行われました。

中重度介護者や認知症高齢者への対応の更なる強化

在宅生活を支援するサービスの充実を図る。

特に、24時間365日の在宅生活を支援する包括報酬サービスの機能強化を図る。

リハビリテーションの推進に伴う新たな報酬体系、看取り期における対応の評価、施設サービスの専門性の強化など。 

介護人材確保対策の推進

処遇改善加算の更なる充実、サービス提供体制強化加算(介護福祉士の評価)の拡大など。

サービス評価の適正化と効率的なサービス提供体制の構築

通所介護や小規模多機能における看護師の効率的な活用の観点から、人員配置の見直しなど。

 

            

介護報酬改定率の推移

介護事業者やサービスを受ける利用者が直接影響を受ける介護報酬。

減額となれば事業所は減収となり、利用者は負担が減ります。

 

2000年度から始まった介護保険制度。

当初の介護費は3兆6億円でしたが、2014年度には10兆円に達しています。

この間、介護報酬は高齢者・要介護者の増加、介護職員の不足、サービスの多様化、近い将来を見据えた地域包括ケアシステムの推進及び物価や賃金の低下などを勘案して、介護報酬は変化しております。

 

 介護報酬の改定率の推移についてまとめていきます。

改定時期

主な変更点

改定率

2003年度

在宅重視・自立支援の観点から、「訪問介護」などの在宅サービスは平均0.1%引き上げ。

施設サービスは適正化が図られたことで平均4%引き下げ。

- 2.3

(在宅:0.1%)

(施設:-4%)

2006年度

2005年度の改定を含めると- 2.4%引き下げ。

「訪問介護・看護」などの中重度介護者向けの報酬を上げて、軽度者向けの報酬を引き下げ。

- 0.5%        【-2.4%

(在宅:- 0.1%)   【-1.0%】

(施設:±0%)     【-4.0%

※【】2005年度改定を含めた率

2009年度

介護従事者の人材確保や処遇改善に関する改定、介護従事者のキャリアに関する加算を実施。

3

(在宅:1.7%)

(施設:1.3%)

2012年度

介護職員処遇改善加算の創設。

この加算分2%を除くと- 0.8%引き下げ。

在宅や重度者介護を強化。

施設からの在宅復帰や24時間対応型の新サービスに対する報酬を加算。

1.2

(在宅:1%)

(施設:0.2%)

2015年度

2014年度の消費税引き上げに伴う負担増対応で0.63%引き上げを実施。

介護サービス評価の適正化が求められ、利益率の高いサービスの抑制が図られる。

人材確保のための待遇改善計画を立てた事業所への加算を除くと実質約-4%と言われている。

-2.27

(在宅:-1.42%)

(施設:- 0.85%)

 

 

介護報酬改定のこれから

2018年度は介護報酬改定の年となります。

ここでは2018年度の改定の話を中心に介護報酬改定の今後について述べていきたいと思います。

 

2018年度介護報酬改定のポイント

2018年度の改定は在宅重視、自立支援の推進、地域包括ケアシステムの確立といったこれまでの

流れを踏襲しつつ、少子高齢化や労働人口の減少などの影響により、今後も増加すると予想される社会保障費を抑制する必要があるため、多くの事業者にとって厳しい改定になるものと言われていま

す。

 

「診療報酬」とのダブル改正

地域包括ケアシステムの確立及び機能発揮の狙いから「医療と福祉の連携」から「医療と福祉の一体化」を強調しています。

一人一人に対して24時間365日絶え間なく、医療や福祉のサービスを受けることのできる体制を目指していることから、医療報酬と介護報酬に何らかの連動があることが予想されます。

 

 

まとめ

介護報酬とは何か?

これまでの推移や今後の傾向について述べてきました。

 

社会保障費が逼迫している中、介護報酬が引き上げられる要素が考えにくいのが現状であるという意見が多くあります。

 

こうした中でも、よりサービスの質を向上させる必要があり、増え続けるニーズにも対応していきましょう。

参考になりましたら、シェアしていただければ幸いです。

 

介護報酬改定について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。

介護事業主必見!知っておきたい介護の助成金と補助金について

 介護事業者の皆様、助成金や補助金に関してどれ程ご存知でしょうか?

 昨今、介護職員処遇改善加算をはじめとした加算算定は徐々に浸透しておりますが、助成金や補助金を積極的に取得されている事業所は少ないのではないでしょうか。

 

 今回の記事では、介護事業者の皆様向けに、介護に特化した助成金に関して詳しく解説していきます。

 ぜひ一読し、今後の経営にお役立てください。

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 助成金とは

助成金の概要

 介護事業主が、従業員の腰痛予防など身体的負担の軽減のために介護福祉機器等を導入した場合や、介護分野における人材不足を解消するため、介護労働者の職場への定着を促進し、賃金の処遇改善の向上、職場環境の改善などの取り組みから、介護労働者の離職率低下につながった場合に利用できます。

 

 助成金の背景

 政府は、現在日本が抱えている少子高齢化に対する取り組みとして、一億総活躍プランを打ち出しました。

 少子高齢化になると働く人が減り、介護に携わる人が増えます。

 

 働く人を増やすために、2020年代初頭までに家族介護を理由とした離職を防止し、働く環境の整備や介護労働者の定着・離職率低下を目指して、働く従業員が介護休業や介護制度を取得できるようにするために助成金制度が設けられました。

 

 また、男女ともに仕事と家庭を両立できるよう、育児休業や賃金アップなど、職場環境の改善を図り、離職率の低下につなげようという取り組みがなされています。

 

助成金の種類

 介護に特化した助成金には国の助成金と自治体独自の助成金があります。

 

国の助成金

  • 両立支援等助成金
  • 職場定着支援助成金
  • 介護基盤人材確保奨励金
  • 介護ロボット推進事業補助金

 自治体独自の助成金

  • 資格奨励金
  • 介護職員キャリアパス導入促進事業

 

助成金と補助金の違い

 助成金制度のほかに補助金制度があります。

 助成金は厚生労働省が扱っているのに対し、補助金は経済産業省が扱っています。

 助成金と補助金の違いは、助成金はある一定の条件を満たせば利用できますが、補助金は最も良い提案をしたときでないと交付されない資金です。

 

 厚生労働省が支援している助成金は、雇用増加・安定、能力開発に対し、補助金はCO2削減や技術開発、商店街活性化などに用いられています。

 助成金の資金は数十万ですが、補助金は、少額から数千万に至ることもあります。

 

 

介護事業に関する助成金一覧

 

両立支援等助成金

介護離職防止支援コース

 介護労働者は、女性が働いている割合が多いです。

 家に要介護者がいる場合も、仕事と介護の両立ができるよう、支援することによって家族介護のために離職する人を防ぐための助成金のことで、次の要件を満たした事業主に支給されます。

 

  • 仕事と介護の両立支援のための職場環境整備をする。
  • 家族などの介護に直面した労働者の介護支援プランなどを作成、導入する。
  • 作成された介護支援プランに沿って労働者が介護休業を取得して職場に復帰させた場合、または仕事と介護を両立するために対象者が介護制度を利用した場合。

 

仕事と介護の両立支援のための職場環境整備をする

 実際に職場環境整備として行うことは次の4点です

  1. 従業員の仕事と介護の両立に関する実態を把握するため、対象者にアンケートを行う。
  2. 介護休業制度に関わる就業規則の見直しをする。
  3. 介護に直面する従業員への支援として、人事労務担当者等に研修を実施し、介護休業関係制度の説明をする。
  4. 相談窓口を設置して、介護に直面した従業員への支援を行う。

 

家族などの介護に直面した労働者の介護支援プランなどを作成、導入する

 ※介護休業などを盛り込んだ就業規則や介護支援マニュアルを作成し、社内報などで従業員に周知してもらう。

 

作成された介護支援プランに沿って労働者が介護休業を取得して職場に復帰させた場合、または仕事と介護の両立のための介護制度を利用させた場合

 介護支援プランとは介護に直面した労働者の状況、希望をとり入れて事業者が作成する仕事と介護を両立のための働き方計画書のことです。

 事業者は、プランに基づいた介護休業や介護制度の取得を支援します。

 

介護休業取得の手順

  1. 介護支援プランの作成
  2. 介護支援プランに基づき介護休業までに業務の引継ぎをする。
  3. 介護休業を連続1ヶ月以上、または分割取得の場合は合計30日以上取得する。
  4. 職場復帰したら、その後のフォローを行い、面談をする。

 

介護制度取得の手順

所定外労働の制限制度、時差出勤制度、深夜業の制限制度があります。

  1. 介護支援プランを作成し、プランに基づき業務体制の支援を行う。
  2. 連続3か月以上(複数回利用の場合は合計90日以上)、介護制度の勤務体制を利用する。
  3. 3か月(または90日)制度を利用後、今後の働き方についてフォロー面談を実施する。

 

 介護休業として受給される額は1企業当たり2人までで1人当たり40万円(中小企業は60万円まで)が支給されます。介護制度として支給される額は1企業当たり2人までで、1人につき20万円まで(中小企業は一人30万円まで)支給されます。

  

 

出生時両立支援コース

 男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土作りに取り組み、男性労働者に育児休業を取得させた事業主に助成金が交付されます。

 

 次の点に当てはまる事業主に交付されます。

  • 過去3年以内に連続した14日以上の育児休業を取得した男性労働者がいないこと。
  • 子が生まれた男性への管理職による育児休業取得勧奨や男性の育児休業取得についての管理職向けの研修の実施を行い、男性が育児休業しやすい職場風土をつくる。
  • 男性労働者は、子供が生まれた後、8週間以内に14日以上の育児休業を連続してとること。

 

助成金額

  中小企業 中小企業以外
育児休業1人目 57万円(72万円) 28,5万円(36万円)
育児休業2人目 14,25万円(18万円)

 

育児休業等両立支援コース

 

 育児復職支援プランを作成し、労働者にプランに沿って育児休業を取得させ、職場復帰させた中小企業の事業主に対して助成金が支払われます。その時に事業主は育休前と職場復帰に次の取り組みが必要です。

 

育児休業取得時

  • 育児休業を取る労働者の育児休業までの働き方、引継ぎ、復帰後の働き方について上司または人事担当者と面談をし、記録に残す。
  • 育児復帰視線プランを作成し、それに基づいて対象者の育児休業開始までの業務の引継ぎをすること
  • 3か月以上の育児休業を取得すること。

 

 この制度を明文化し、全労働者に知らせることが必要です。

 

職場復帰時

育児休暇取得時 28,5万円(36万円)
臨時休業時 28,5万円(36万円)
育児休業取得者の職場支援の取り組みをした場合 19万円(24万円)
職場復帰時に加算して支給

 

再雇用者評価処遇コー

 妊娠、出産、育児、介護を理由として退職した者の退職前の勤務実績を評価し処遇の決定に反映させることを明記した再雇用制度を導入して希望するものを再雇用した時に支給されます。

 離職後1年以上経過している対象者を再雇用し、無期雇用者として6か月以上継続雇用することとされています。

 

助成額

  中小企業 中小企業以外
再雇用1人目 38万円(48万円) 28,5万円(36万円)
再雇用2~5人目 28,5万円(36万円) 19万円(24万円)

 

 

職業定着支援助成金

2017年(平成29年)4月1日の計画認定申請より、職場定着支援金は次のように変更しています。

 

介護福祉機器助成コース

  助成の対象になる介護福祉機器は、介護労働者が直接的に身体的負担を測ることが出来て、労働環境の改善が見込まれるものとされています。

 

  1. 移動昇降用リフト
  2. 自動車用車いすリフト
  3. エアーマット
  4. 特殊浴槽
  5. ストレッチャー(入浴時に使用するもの以外は昇降機能がついているものに限る)

となっています。

 ただし、2017年4月からは自動排泄処理機及び車いす体重計は、助成対象外となりました。

 

 介護福祉機器を導入するにあたっては、介護労働者の労働環境向上のために上記にあげた介護福祉機器を導入し、その運用計画を作成したものを申請して、管轄の自治体の労働局長の認可をうけることが必要です。

 その事業所に対して、福祉機器の導入費用や運用費用の25/100に相当する額を助成します。

 ただし、その額が150万を超えるときは150万円です。

 

 さらに、助成の支給を受けた介護事業所が介護福祉機器を導入してから1年間の間に離職率を下げた場合は、介護副士機器を運用に要した費用の額の20/100の額が支給されます。

 ただし、その額が150万を超える時は150万円の支給です。

 離職率の上限は30%とします。

 生産性要件を満たした事業主に対しては35/100に相当する額が助成されます。

      

対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数区分 1~9人  10~29人 30~99人 100~299人 300人以上
低下させる離職率(目標値) 15% 10% 7% 5% 3%

 

離職率の目標値の例

 雇用保険一般保険者の人数規模が50人の場合、評価時離職率が15%とすると低下させる目標率は7%なので、評価時離職率を8%以下にする必要があります。

 

 

介護労働者雇用管理制度助成コース

 

 介護事業主が、介護労働者が離職しないように職場の環境を調えるために賃金制度の整備を行った場合は、制度整備助成金として57万円が支給されます。

 賃金制度の整備とは労働者の職務や職責、職業能力、資格、勤続年数などに応じた賃金アップのことです。

                        

賃金制度を整備して介護労働者の離職率の目標率より低下した場合は、計画期間終了1年経過した後に第1回目の57万が支給されます。その時の離職率の上限は30%です。計画期間終了3年経過した後に85,5万円を助成されます。ただし離職率の上限は20%としています。離職率の目標は介護福祉機器助成コースと同じです。

        

制度整備形成 50万円
目標達成助成(第1回) 57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)
目標達成助成 85,5万円(生産要件を満たした場合は108万円)

 

助成金を申請する事業所において、「生産性要件シート」を用いて生産性要件を満たしている場合は、割り増しして助成金が支給されます。詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

 

 

 

介護基盤人材確保助成金  

 

 

新たに介護サービス事業を始める場合やサービスの質を向上させ、サービスの付加価値を高めた場合、そのために新たに労働者を雇い入れた時は1人につき6か月70万円が支給されます。

支給対象労働者は、社会福祉士、介護福祉士、訪問介護員1級のいずれかの資格を有し、保健医療サービスもしくは福祉サービスで実務経験が1年以上あるもの、もしくはサービス提責提供責任者としての実務経験が1年以上ある者で短時間労働被保険者を除きます。支給人数は3人までとしています。

但し、事業主は雇用保険の適用事業主であること、支給申請を行うまでの6か月間は事業主都合による離職者を生じさせていない事業主であることなどの条件があります。

 

 

介護ロボット導入促進事業費補助金

 

介護ロボットを導入することによって、介護従事者の介護の負担を軽減し、介護ロボットの普及による働きやすい職場環境を整備し、介護従事者の職場への定着を図るために介護ロボットの導入する際の経費の一部を介護サービス事業者に対して補助金を交付しています。

介護従事者の負担軽減を図るために、介護ロボットを導入する場合、一定額(20万円超)以上の費用を交付金として出しています。

 

介護ロボットを導入する目的

介護ロボットを導入する目的は介護従事者の腰痛などの負担軽減のためで、ロボットは移乗介助、移動支援、排泄支援、入浴支援をする場合に用いられます。

 

導入できる介護用ロボット

ここに挙げた介護用ロボットは導入できるロボットの一部です。

            

介護施設見守り 3次元電子マット式見守りシステム 3次元電子マット式見守りシステム
移乗介助(装着型) 介護用マッスルスーツ 株式会社菊池製作所
移乗介助(非装着型) 以上サポートロボットHugT1 富士機械製造株式会社
歩行 歩行アシストカート RTワークス株式会社
排泄支援 真空排泄式アシスト水栓ポータブルトイレ アロン化成株式会社

 

 

自治体独自の助成金制度

 

資格奨励金

地方自治体独自でなされている介護職員初任者研修の受講料や介護福祉士の実務者研修を受講したものに対する助成などをしているところがあります。助成の条件は各自治体によって異なります。

介護職員キャリアパス導入促進事業

厚生労働省はキャリア段位制度を設け、各自治体にキャリアパス導入促進事業を推進しています。キャリア段位制度とは、事業所ごとにばらばらの職業能力評価をキャリア段位という物差しを作ることによって人材育成をします。

今まで評価されていなかった「わかる(知識)」と「できる(実践)」の両方で評価され、キャリアの段階を1~7に分けていますが、当面はレベル1~4で評価されます。

 

現在、介護職員の質の向上と定着促進を図るためキャリアパス導入促進事業に積極的に取り組んでいる自治体は東京都です。他の自治体も徐々に取り組みを進めています。

 

 

東京都の取り組み

 

・年間の補助額はレベル認定者一人当たり年50万円まで

・1事業所当たり年間200万まで(レベル認定者4名までで年50万×4名)

・補助期間は原則としてレベル認定者を初めて輩出した年度から3年間

・但し、上記補助期間内に新たにレベル認定者を出した場合には最長5年間まで延長されます。

 

 

他の自治体でも取り組みが徐々にされていて、介護職員のキャリアパスとしてキャ

リア段位制度が用いられつつあります。

 

助成金の注意点

助成金・補助金に税金はかかるのか?

助成金や補助金を受けとった場合の注意点として、助成金や補助金には税金がかからないと思いがちですが、助成金や補助金にも税金がかかるという点です。対価としての収入ではないために消費税はかかりません。

助成金・補助金の会計処理はどうなるのか?

助成金と補助金の助成は申請を行ってから支給決定までは時間がかかるため、支給決定書が届いた時点で未収入金/雑収入として計上します。入金があった時点で普通預金に移すといいでしょう。計上漏れとなった場合はペナルティが課され過少申告加算税・延滞税が課されることになってしまいます。

助成金・補助金の不正受給

助成金や補助金を受給できなくなることや、期待した金額を受給できなくなることをおそれ、事実と異なる書類を作成して提出し、助成金を受けようとすることは不正受給になります。

不正受給が明らかになった場合の事業者に対しては不支給決定を行い、すべての助成金が支給された場合は返還を求めるとともに、不正行為が悪質なものに対してはすべての雇用関係助成金が以降3年間の支給停止になります。

 

助成金の取得方法

 

その助成金によって申請期限や申請場所が違っています。助成金の取得方法を下記に記しています。

両立支援等助成金

申請先

申し込み事業主の本社等の所在地を管轄する都道府県雇用環境・均等部

 

申請期限

介護休業の場合、介護休業から復帰した日から1ヶ月経過する日の翌日から経過する翌日から2カ月以内です。介護制度は、申請に関わる連続3か月、または合計90日の介護制度利用機関の最終日から1ヶ月を経過する日の翌日から2カ月以内です。

育児休業の場合、介護休業を開始した日連続14日後から2か月間以内に申請しなければなりません。

再雇用の場合、第1回目は期間のない雇用契約締結日から6か月経過する日の翌日から2カ月以内と第2回目は1年経過する日の翌日から2カ月以内です。

 

提出書類

介護離職防止支援コース

  • 両立支援等支給申請書
  • 実態把握に実施したアンケート調査票
  • 仕事と介護の両立支援制度を周知しようチェックリスト
  • 社内研修に使用した資料、研修実施結果書
  • 社内研修のフォローアップ調査票
  • 仕事と介護の両立支援制度の周知、相談窓口の周知、周知に使用した資料、および周知を行ったことがわかる日付

         他

 

出生時両立支援コース

  • 両立支援等支給申請書
  • 労働協約または就業規則の写し及び関連する労使協定の写し
  • 男性労働者が育児休業を取得しやすい職場風土作りの取り組みの内容及び日付がわかる書類
  • 対象者の育児休業申出書
  • 対象者の育児休業期間の就労次席が確認できる書類

         他     

 

育児休業等両立支援コース

  • 両立支援等支給申請書
  • 労働協約または就業規則の写し及び関連する労使協定の写し
  • 両立支援等助成金実施結果書
  • 育児休業中の職場に関する情報及び資料の提供
  • 育児休業終了前3か月分、育児休業後6か月分の就労実績が確認できる写し

         他

 

再雇用者評価処遇コース

継続雇用6か月後

  • 両立支援等支給申請書
  • 労働協約または就業規則の写し及び関連する労使協定の写し
  • 対象者の退職理由と退職時、または退職後の再雇用の申し出が確認できる書類

         他

 

継続雇用1年経過後

  • 再雇用後、6か月経過した後の6か月間の就労実績等がわかる書類
  • 支給要件申立書

                  他

 

職業定着支援助成金

申請期限は計画期間終了から2カ月以内で申請先は各都道府県労働局になります。

 

提出書類

介護福祉機器導入コース

  • 職場定着支援助成金支給申請書
  • 職場定着支援助成金 介護福祉機器導入結果報告書
  • 職場定着支援助成金 介護福祉機器設置・整備申告書
  • 職場定着支援助成金 導入・運用計画認定通知書
  • 職場定着支援助成金 介護福祉機器販売・賃貸証明書
  • 導入した介護福祉機器の内容がわかる書類
  • 職場定着支援助成金 介護福祉機器販売・賃貸証明書他

 

介護労働者雇用管理制度助成コース

  • 職場定着支援助成金(介護労働者雇用管理制度助成/制度整備助成)支給申請書
  • 事業所確認票
  • 職場定着支援助成金(介護労働者雇用管理制度助成)賃金制度整備計画認定通知書
  • 整備した賃金制度の内容が確認できる書類
  • 整備した賃金制度を実際に実施したことが確認できる書類

 

介護基盤人材確保奨励金

申請期限は新サービスの事業開始の6~1ヶ月前までです。介護基盤人材確保奨励金の申請先は介護安定労働センター都道府県支部です。

 

申請書類

  • 介護人材確保助成金支給申請書

介護ロボット導入促進事業費補助金

申請様式を記入して各県の高齢福祉課介護事業所担当係に提出すると審査があり、抗決定の通知が来たら介護ロボ十を購入して計画の周知を行います。 その後、事業実績報告を各県の高齢福祉課に提出し、事業実績内容を審査します。そして、審査内容に基づいて補助金が確定します。その後、交付請求を県に行い、初めて交付がなされます。

 

申請書類

  • 介護ロボット導入計画書
  • 事業所の利用定員がわかる書類
  • 導入する介護ロボットのカタログ等
  • 見積書の写し等

 

資格取得交付金とキャリアパス促進事業交付金

申請先は各自治体によって交付金や申請方法が違いますので各自治体の高齢福祉課にお尋ねください。

 

最後に

 

介護事業者が受けやすい助成金について、こちらのマニュアルでまとまった形で確認できます。条件を確認したい方はご参考にしてください。

少子高齢化のため、介護する必要のある人が増える一方で労働人口が減少しています。政府は職場と家庭の両立を促し、職場への定着化と介護離職率の低下に特に力を入れています。一度、会社を離職してしまえば事業主は労働者の確保が難しくなります。離職率の低下につながる助成金の交付は事業主にとって非常に益になっています。知らない方のために介護の助成金についてシェアをお願いします。

 

(専門家監修:矢野文弘 先生)

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