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介護支援ブログ

介護制度について分かりやすく解説しています。介護に関っている全ての方々に役立つ総合介護情報サイト目指しています。現在は主に介護職員処遇改善加算、キャリアパス要件、介護保険施設等の実地指導について執筆中です。

介護職員処遇改善加算の使い道とは。一時金や賞与にも使っていいの?

介護事業者の皆様の間でいつも話題に上がる介護職員処遇改善加算(以下、処遇改善加算)。業界全体で慢性的な人材の不足と、介護スタッフの定着が問題視されている中、従業員の職場の満足度は非常に大切です。

その中でも、やはり賃金改善が一番の課題だと思います。

この記事では、処遇改善加算の使い道と必要なプロセスについて解説しながら、従業員満足度をより上げる方法を詳しくご説明していきます。

ぜひ一読し、今後の経営にお役立てください。

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処遇改善加算のおさらい

本題の処遇改善加算の使い道に入る前に、 まずは処遇改善加算について簡単におさらいしておきます。

処遇改善加算の前身となる、平成21年より導入されていた介護職員処遇改善交付金においては、内部保留や不透明性といった問題が指摘されていました。

そのため、この交付金を改定し、介護保険の報酬から確実に介護職員の給料に上乗せできる制度として創設されたのが、介護職員処遇改善加算です。

平成29年度からは、さらに1つ区分が増えて、最上位の基準を満たせば月額37,000円相当が支払われます。

処遇改善加算の背景・目的

介護業界における人材の現状(背景)

介護職員は、他の専門職と協力しながら、実際のケアを行う職種です。

介護に関する資格を取得するためには、専門学校や通信講座、あるいは自分で参考書などを用いて勉強するなどして専門知識を学ぶとともに、試験、経験、研修も必要とされます。

こうやってやっと取得した資格で勤務するも、残念ながら離職率の高い業界になってしまっています。夜勤のあるシフト勤務が多い不規則な勤務時間や、体力や精神面においても重労働の割に低賃金であることが、人材確保を難しくしている一因であると考えられています。

また、慢性的な人手不足のため、介護職員1人にかかる負担が大きくなり、その職場で働き続けられなくなって退職、現場は更に人員不足になる。

早急に、とりあえずの人材を確保しようと、あまり適任でない人も採用するが続かない、といった悪循環に陥ってしまっている事業所も見受けられます。

賃金改善(目的)

では、どうすれば介護職員の定着率を上げられるのでしょうか。

介護現場における「改善」についての会議等は、通常「利用者にとっての改善、メリット」を考える場になっています。

もちろんこれも大切なことですが、「介護職員を疲弊させず、職場環境を改善しよう」というのは、二の次にされることが多いのです。

高齢者を支える仕事をしようというモチベーションを持って入社してきても、実際の介護現場の大変さに燃え尽きてしまう人もいます。

しかし、勤務時間や業務の内容については、現実問題として大きく変更することはできません。残る方法は、介護の仕事をある程度割に合ったものにするということです。

これにはキャリアアップしている実感と、それに伴って賃金を上げる方法しかありません。

そのため、処遇改善加算の算定には、キャリアアップのための制度を整えているかといったことも必要になります。

処遇改善加算の特徴

基準を満たし処遇改善加算が算定されれば、事業者は加算の全額を介護スタッフの給与へ上乗せし、賃金水準を改善させることが義務付けられています

つまり、内部保留や備品の購入など他の支出に流用することはもちろんのこと、介護スタッフに支給する交通費や福利厚生、研修の参加費用などに使用された場合にも返還する義務があります。

悪質な違反事業者に対しては指定取り消しといった厳しい処分も予想されます。

このように、明確に介護職員の賃金改善を目的としていることが処遇改善加算の特徴です。

分配方法については事業者に委ねられていますが、給与明細を見て総支給額が上がっているなど、介護職員が賃金改善を実感できるようにする必要があります。

また、処遇改善加算の取得においては、ケアスタッフの賃金改善をすることの他に、新人や中堅スタッフが、それぞれのポジションにおいてキャリアアップを目指していけるように、研修制度の提供などといった職場環境や、キャリアパス制度を整えていくことも奨励されています。

処遇改善加算の対象者

では、次に処遇改善の対象者について説明します。厚生労働省のサイトでは、以下のように定義されています。

同加算はあくまで直接処遇職員に対するものであって、ケアマネージャー、 看護師、生活相談員、事務員、調理師など、間接処遇職員については対象外である。

[引用] http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000070796.pdf

 

つまり、実際に現場で介護を行っている職員がこれに該当します。

基本的に事業所の管理者やサービス管理責任者、ケアマネージャー、事務職、看護師などの医療職は加算対象外となります。

あくまでも、重労働のわりに低賃金で離職率の高い「介護職員」が対象なのです。

しかし、小規模の事業所では、基準を満たす最低人員で運営している事業所も多く、そういった事業所では、生活相談員や事務職、更には「所長」といった管理者が、実際の介護職員としても兼任して働いている場合があります。

このような場合には、加算の対象として認められることもあります。

例として、認知症対応型のグループホームは、ケアマネージャーを配置しなければなりません。多くの認知症対応型グループホームでは、ケアマネージャーが管理者と兼務、あるいは介護職と兼務しています。

この場合、介護業務も実際に行っているケアマネージャーであれば、介護職員処遇改善加算の対象となります。ですが、管理職との兼務であれば対象外です。

その他の施設においてケアマネ―ジャー業務のみ行っている方も、もちろん対象外となります。看護師についても、看護師資格はあるものの、看護師としては働いておらず、主に介護業務を行っているのであれば対象となります。

処遇改善加算についての詳細はこちらから。

つまり、実際に現場で介護を行っている職員がこれに該当します。

基本的に事業所の管理者やサービス管理責任者、ケアマネージャー、事務職、看護師などの

医療職は加算対象外となります。

あくまでも、重労働のわりに低賃金で離職率の高い「介護職員」が対象なのです。

しかし、小規模の事業所では、基準を満たす最低人員で運営している事業所も多く、そう

いった事業所では、生活相談員や事務職、更には「所長」といった管理者が、実際の介護職

員としても兼任して働いている場合があります。

このような場合には、加算の対象として認められることもあります。

例として、認知症対応型のグループホームは、ケアマネージャーを配置しなければなりませ

ん。多くの認知症対応型グループホームでは、ケアマネージャーが管理者と兼務、あるいは

介護職と兼務しています。

この場合、介護業務も実際に行っているケアマネージャーであれば、介護職員処遇改善加算

の対象となります。ですが、管理職との兼務であれば対象外です。

その他の施設においてケアマネ―ジャー業務のみ行っている方も、もちろん対象外となり

ます。看護師についても、看護師資格はあるものの、看護師としては働いておらず、主に介

護業務を行っているのであれば対象となります。

処遇改善加算についての詳細はこちらから。

処遇改善加算について - 介護支援ブログ

処遇改善加算の使い道

では、実際に処遇改善加算には、どのような用途が適切であるのか解説します。

原則として、該当するのは給与・賞与・一時金の3つです。

給与

処遇改善加算を申請する時点での基本給に上乗せ支給することになります。

「昇給」として毎月の給料のベースアップをする、あるいは「処遇改善手当」として別に賃金項目を追加して、処遇改善加算を分配します。

厚生労働省は、基本給に上乗せすることが最も好ましいと考えているようです。

賞与

事業所によっては、賞与は年1〜3回支給されているところもあります。

このボーナスに上乗せして支給します。

例えば加算額が、加算Ⅱの15,000円相当であれば、これは毎月の金額になるので、15,000円×12カ月で、年間の総額は180,000円となり、賞与が年2回の施設であれば1回あたり90,000円の上乗せになります。

(ただし分配方法は事業者に委ねられているため、介護スタッフ一律15,000円支給の場合もあれば、勤務年数や資格等により介護職員ごとに増減されることもあります。)

一時金

数カ月ごとに1回、または年末年始や年度末などに、特別報酬やインセンティブとして1年分を一括して支払われることもあります。「処遇改善手当」や「その他手当」、「一時金」という賃金名目にして支給することが多いようです。

これは事業者にとって、毎月の基本給に上乗せするよりも、処遇改善加算の収入に応じて、支給額を調整しやすいといった利点があるようです。

介護保険の加算においては、増減や新設及び廃止といったことが度々起こるので、随時対応しなければいけないことも影響しています。

法定福利費(社会保険料)

法定福利費とは一般に、健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料・労働災害保険料・児童手当拠出金・雇用保険料などの社会保険料を指します。

このうち、最初の3つは事業者と被雇用者の折半、労働災害保険料と児童手当拠出金は事業者の全額負担、雇用保険料は介護分野(一般)では、給与の0.9%が事業者負担で被雇用者負担は0.6%になります。

例えば、処遇改善加算の支給金額をそのまま全額、社会保険料にあてることはできません。

しかし、処遇改善加算を基に支払う賃金が増えれば、それにともなって社会保険料も増えます。この増加分のうち、事業者が負担した部分は、賃金改善額として計算することができます。

使い道に関する注意事項について

処遇改善加算をどういった使い方をするのか、あるいは支給の回数や時期というのも、事業者の判断に任されています。

しかしながら、加算の本来の趣旨である「介護職員の賃金改善」といったことを逸脱し、基本給を下げてその分を加算で補う、交通費など他の賃金名目に使う、介護に従事していない役員の給与に上乗せするといった、悪質な業者について耳にすることもあります。

処遇改善加算の用途には制限があること、違反すれば既に支給されている加算を全額返還しなければならないことを、事業者はしっかりと認識しておくべきです。   

また、加算における賃金改善実施期間は基本的に4月から翌年の3月までの1年間です。

処遇改善加算の取得プロセス

処遇改善計画書の作成

処遇改善計画書には、介護職員1人あたりの平均の賃金改善見込み額を記載し、その内容をすべてのスタッフへ周知させる必要があります。

これにより、被雇用者側はおおよその加算金額や支給方法や頻度を知ることができるとともに、事業者が加算を他の用途に使うことを監視し、事業者側としても、対象のスタッフが誰になるのか、上乗せされる金額は介護職員間においても差があること、キャリアアップの制度などについて周知させることができます。

管理者は介護保険の改正などに敏感で情報を得ようとしますが、一般の介護職員においては、介護保険制度に詳しくない方も多くいます。そういったスタッフに誤解を生じさせないためにも、処遇改善計画書を周知させるということは重要なのです。加算申請時には、この処遇計画書や処遇改善加算届出書の他、必要書類を添えて、自治体の担当課に提出します。

処遇改善加算の算定

処遇改善加算の計算は、申請する加算のカテゴリーⅠ〜Ⅴと介護サービス事業の種類により異なるので少し複雑ですが、基本的に1カ月あたりの利用総単位数にサービス別加算率を掛け、端数は四捨五入して介護報酬総単位数を求めます。さらにこれに地域区分率を掛けます。つまり、計算式は、総単位数×サービス加算率×地域区分率となります。

このうち、税金からの負担分が90%、利用者負担分が10%になります。

この他にも、キャリアパス制度を整えているかといったことも算定要件になります。

申請するカテゴリーⅠ〜Ⅴにより、算定要件は異なります。

都道府県知事等への提出

介護職員処遇改善加算については、通常の加算と同様に自治体に届出る必要があります。

必要書類及び添付書類は、以下のようなものになります。

 

  • 介護給付費算定に関する体制等に係る届出書
  • 介護給付費算定に係る体制等状況一覧表
  • 介護職員処遇改善加算届出書(*)
  • 介護職員処遇改善計画書(*)
  • キャリアパス要件に係る添付資料
  • 就業規則・給与規程(写し)
  • 労働保険関係成立届等及び納付書(写し)

 

注意点として2点あり、(*)の書類については、平成29年度から体系に変更があるため、様式の変更等が予想されます。

もう1点は、複数の介護事業所を運営しているグループ事業者などについては、複数の事業所を一括して処遇改善計画書を作成し、指定権者に届出ることもできますが、事業の指定が県と市町村の管轄に分かれている場合には、それぞれに提出することになります。

また、グループ事業所についての追加の書類を提出しなければなりません。

 

新規申請の場合は、算定を受けようとする月の前々月の末日までに届出が必要となっています。すでに加算を受けていて、その更新時には、年度末に近い2月末日までに届出ます。

4月以降のサービス分で介護職員処遇改善加算の算定を受けようとする場合は、算定を受けようとする月の前々月の末日までに申請するようになっているので、6月末日までに書類を提出すれば、8月サービス分から算定を受けることができます。

平成29年度は改正にともない、提出期限を4月中旬〜下旬に設定してあります。

期日は自治体により異なるので、直接問い合わせてください。

賃金改善の実績報告

賃金改善の実地報告も義務付けられています。加算が最後に支払われた月の2カ月後末までに処遇改善加算実績報告書を作成して、これに賃金総額の積算根拠となる資料を添付し、自治体の担当課に提出します。

平成29年3月まで加算を算定していた事業所は、最終の加算の支払いがあった平成29年5月の2か月後、つまり7月末までに実績報告書を提出することになります。

この期限は厳密で、期限までに実績報告を行わないと加算の算定要件を満たさないことになり、1年分を遡って返納することになるので、注意します。

また、賃金改善額が、加算による収入額を上回ることが前提なので、何らかの事情により下回ってしまった場合には、年度末に一時金として支給するなど、対応が必要です。

金額内訳を記載する欄もあり、監査の際には問題がないかチェックされます。

まとめ

以上、処遇改善加算の使い道や規則、申請のプロセスについて解説しました。

介護職員不足は緊急の課題であり、今後の更なる人員需要の高まりも見据えて、国としても賃金改善を後押ししています。

そのために、処遇改善加算の用途を間違えると、返納や指定取り消しなど厳しい処罰になります。

事業者の皆様は、この加算は税金と利用者からの介護職員へのインセンティブであることを理解し、介護スタッフが長く働いていける環境を整える責任があるのではないでしょうか。

この記事が参考になりましたら、ぜひシェアをお願いいたします。

 

 

処遇改善加算について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。

 

(専門家監修:矢野文弘 先生)

介護職員処遇改善加算における見込額の計算方法とは

介護職員の賃金改善を目的として創設されたのが、介護職員処遇改善加算(以下、処遇改善加算)です。介護職員の離職率を減らし、安定した人材を確保するためにと、介護事業者の皆様からも注目されています。

今回は、この処遇改善加算の見込額の計算方法や注意点について、詳しく解説していきますので、ぜひご一読ください。

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処遇改善加算の見込額とは

処遇改善加算の見込額の目的

計画書に記載するために事前に払い込まれる金額を予測する

加算を算定しようとしている介護サービス事業所は、「厚生労働大臣が定める基準」介護職員処遇改善加算計画書の中に、処遇改善加算の見込額について記載することと規定されています。

加算算定額の見込額の算定式は下記の通りです。

①平成28年度より前に加算を取得していないサービス事業者等または平成28年度より前

に加算を取得していたサービス事業者等の場合(3(1)ロ但し書きによって届出た介護

サービス事業者等を除いたもの)。

介護報酬総単位数(見込数)×サービス別加算率(1単位未満の単数は四捨五入する)×

1単位の単価(算定の結果は1円未満の単数を切り捨てる)

②平成28年度より前に加算を取得していたサービス事業者等で、3(1)ロ但し書きに

よって届出た介護サービス事業者等である場合。

介護報酬総単位数(見込数)×(加算①に係るサービス別加算率-加算②に係るサービス別加算率)(1単位未満の単数は四捨五入する)×1単位の単価(算定の結果は1円未満の単数を切り捨てる)

求人票などに記載する

最近の求人票には、「介護職員処遇改善加算対象施設」と記載され、処遇改善加算の見込額を明示してある事業所も増えてきています。

見込額を明示することで、就職希望者にとってより透明性のある事業所というアピールにも繋がります。

 

処遇改善加算の詳細はこちらから確認してください。

処遇改善加算について - 介護支援ブログ

処遇改善加算の計算方法

処遇改善加算の計算方法については、下記の通りとなります。

①1カ月あたりの総単位数の算出

②介護報酬総単位数の算出

③単位数→金額への換算

④利用者負担額・国保連請求額の算出

では、それぞれについて解説していきます。

1カ月あたりの総単位数の算出

計算式は下記の通りです。

(基本サービス費+各種加算減算)×利用日数=1カ月あたりの総単位数(=A)

基本サービス費とは、サービスごとの介護報酬より各種加算や減算、加算率を無視した値(単位)のことです。つまり、介護費用にとっての基本料金となります。

また、介護報酬はサービス事業者や施設等により介護サービスが行われた場合において、その対価として支払われる報酬のことです。

また、介護支援事業者が居宅介護支援を実施した際も対価として支払われます。

各種加算減算とは、基本料以外にサービスの費用単位のことです。

サービスを提供する時間帯や、事業所の人員、緊急時の対応等により様々な加算減算があります。

介護報酬総単位数の算出

介護報酬総単位数は、サービスごとの基本サービス費に各種の加算減算を加えた1カ月あたりの総単位数であり、算定を受けようとする年度において介護サービスの提供に係る見込みで算出します。

この際、過去の実績や事業計画などを勘案し、事業の実態にきちんと沿った数を用いましょう。

1カ月あたりの総単位数にサービス別加算率を乗法しましょう。

処遇改善加算区分や事業所のサービスに合った加算率を当てはめて計算します。

計算式は下記の通りです。

 

A×サービス別加算率=処遇改善加算の総単位数(=B)

A+B=介護報酬総単位数(=C)

 

サービス別加算率とは、サービス別介護職員処遇改善加算率のことを言います。

加算率とは、行政によって処遇改善加算における追加の報酬を交付してもらうよう、サービスごとに規定された率のことを言います。

平成24年度の介護報酬改定で行われた変更点の一つで、職員の給与変動に大きく影響します。

例を挙げると、訪問介護では加算Ⅰで13.70%、加算Ⅱで10.00%、加算Ⅲで5.50%、加算Ⅳで加算Ⅲの90%、加算Ⅴで加算Ⅲの80%となっています。

平成29年4月以降のサービス別加算率が記載されたURLを添付しておきますので、参考になさってください。

処遇改善加算の計算方法とは 平成27年度最新版 - 介護支援ブログ

単位数→金額への換算

上記の計算式を用いて計算した介護報酬総単位数を、金額へと換算します。地域区分により差があるため、事業所が位置している地域区分率を採用するようにしましょう。

計算式は下記の通りです。

B×地域区分=処遇改善加算総額

C×地域区分=介護報酬総額(=D)

 

ここで地域区分とは、地域間において人件費に差があることを考え、地域間の介護保険費用を配分する方法を調整していくための区分のことを言います。

平成27年度介護報酬改定により、8区分(1級地、2級地、3級地、4級地、5級地、6級地、7級地、その他)となっています。金額については、1級地(東京都特別区)が最高で、その他(1級地から7級地に入っていない地域が該当します)が最低となります。

地域区分について記載されたURLを添付しておきますので、参考になさってください。

【加算減算】地域区分とは

利用者負担額・国保連請求額の算出

平成27年度介護報酬改定の際、介護報酬の9割を公的資金が負担し、残りの1割については利用者が負担すると規定されました。計算式は下記の通りです。

D×90%=国保連請求金額

D×10%=利用者負担額

 

なお、国保連請求金額が介護保険における利用者の限度額を超過した場合、その分は利用者が負担します。

まとめ

今回の記事では、処遇改善加算における見込額についてと、その計算方法について見てきました。計算式が複雑なようにも見えますが、一つ一つ当てはめて行っていくことで、スムーズに処遇改善加算の見込額が導き出されるでしょう。

処遇改善加算計画書を効率的に運営することで、よりスムーズな経営に繋がることを願っております。

この記事が参考になったという方は、シェアをお願いします。

 

 

処遇改善加算について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。

 

(専門家監修:矢野文弘 先生)

訪問介護のモニタリングでは何をすべきか

訪問介護を行う上で、利用者の些細な変化に気づき、適切な対応を行うために必要なのが、モニタリングです。

今回は訪問介護におけるモニタリングについて、詳しく解説していきます。

訪問介護事業所の皆様がご覧になり、サービスの質の向上等に役立てていただけたら幸いです。

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モニタリングのおさらい

モニタリングの概要

訪問介護においてモニタリングを行うのは、事業所のサービス提供責任者です。

頻度は日々のサービス利用ごとに行うものと、1カ月に一度等定期的に行うものとあります。

対象者は利用者とその家族に対して行います。

様式については決まった書式等はありませんので、事業所のサービス等に応じて作成しましょう。

モニタリングの流れ

モニタリングの流れを説明します。

日々のサービス利用ごとに行い、モニタリングにおいてはサービス利用中に利用者と接して気が付いた点やいつもと違う点などを記録していきます。

日々観察しているから故、些細な変化を見つけやすくなり、万が一の時の迅速な対応が可能となります。

定期的に行うモニタリングにおいては、アセスメントを行い、訪問介護計画書を作成した後、1カ月に一度程度実施します。

利用者宅を訪問して面談し、サービスは円滑に行われているか、目標の達成度や満足度はどうか、利用者や家族の状況など観察と情報収集行い、評価を行います。

モニタリングを行った後、書面にてケアマネジャーへ報告します。

目標やサービス内容の見直しが必要か否かといった、専門性のある具体的な内容を記載することで、迅速かつ的確な支援が可能となります。

訪問介護におけるモニタリング

訪問介護サービスの流れ

ケアマネジャーからサービスの依頼が事業所に対して行われた後、利用者宅を訪問して契約が結ばれます。

その際、アセスメントを行い、利用者の心身状況を把握、家族の介護状況、家屋の状態や、必要な支援等について明らかにしていきます。

サービス担当者会議が開催され、訪問介護における役割を明確にします。

次に、ケアプランを基にして訪問介護計画書を作成し、文書にて利用者や家族へ説明し同意を得ます。

サービス提供を開始してからは、経過記録などに日々の様子を記録していきましょう。

これが日々のモニタリングということになります。

そして、一月に一度程度を目安として、サービス提供責任者が利用者宅を訪問し、モニタリングを行います。そこでその期間内の評価を行います。

モニタリングの項目

モニタリングの項目について説明していきます。

利用者の名前や担当職員と、訪問日時を記載します。定期のモニタリングによるものなど、訪問した理由も書いておきましょう。

利用者や家族の状況については、詳しく書きます。

前回訪問した際は、立ち上がりが容易にできていたが、今回は10秒程度時間がかかるようになったなど、具体的な内容を記載しましょう。

そうすることで、ケアマネジャーにも状況が伝わりやすくなります。

また家族の状況についても記載します。

例えば、妻が風邪を引いており、体調を崩しているなどと書きます。

上記に加え、利用者と家族の満足度も記入します。

①大いに満足、②概ね満足、③普通、④やや不満、⑤大いに不満などといった項目を作り、利用者や家族に直接尋ねるようにしましょう。

また、サービス内容について問題や課題がある場合は、その内容を記載します。

先に書いた利用者や家族の状況などによって、サービス内容を変える必要も出てきますので、注意して書きましょう。

その他利用者や家族からの意見がある場合は、別途記載します。

またケアマネジャーに伝えておいた方が良い内容も具体的に書きましょう。

モニタリングの留意点

①利用者や家族を主体とします

サービス主体とならないよう、利用者や家族の状況を十分把握した上で、どの程度満足しているかを明らかにしましょう。

 

②サービスを行っている担当者の声を聞きましょう

実際にサービスに入っている介護職員から、直接情報を得ましょう。

日々サービスを行っているからこそ気づける情報を教えてもらいます。

 

③利用者宅を訪問しましょう

電話などではなく、直接訪問することにより明らかになる情報があります。

人から聞くだけでなく、自分の目で確かめるようにしましょう。

実地指導におけるモニタリング

実地指導が行われる際、モニタリングを行っていない場合は、減算の報告が必要になります。

これを怠ったケースを見てみましょう

モニタリングは、期間を決めて行うため、一月に一度なら毎月必ず記録を残さなければいけません。

これについて、「モニタリングを実施していない事例」として、一カ月に一度居宅を訪問、利用者面接を行った記録がない事例が紹介されています。

加えて、モニタリング結果の記録がない事例が確認されました。

この場合、著しい運営基準違反として、指定の取り消しという厳しい処分が下されています。

まとめ

今回は訪問介護におけるモニタリングについて解説してきました。必ず実施しなければならないモニタリングにおいて、注意すべき点や具体的な内容を記載しましたので、参考にして頂けたら幸いです。この記事が参考になったという方は、シェアをお願いします。

 

 

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(専門家監修:矢野文弘 先生)