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介護支援ブログ

介護制度について分かりやすく解説しています。介護に関っている全ての方々に役立つ総合介護情報サイト目指しています。現在は主に介護職員処遇改善加算、キャリアパス要件、介護保険施設等の実地指導について執筆中です。

総合事業以後の事業所評価加算の届出方法について 適切に移行ができるような情報を紹介します!

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今回は総合事業移行以後に事業所評価加算がどのように変化するのか、わかりやすく解説したいと思います。総合事業に戸惑っている介護事業者の方や事業所評価加算を取得したい方はぜひご覧ください。

 

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事業所評価加算とは

事業所評価加算とは介護予防通所介護、介護予防通所リハビリの事業所において1か月ごとに算定できる加算です。

予防(要支援)の利用者限定で毎年11日から1231(以後、評価対象期間)までに、事業所がサービスを実施することにより要支援者が悪化せず維持向上できていれば、翌年から1か月に120単位を算定することができます。

目的としては、要支援の利用者にあまり関わらないことで機能が低下し、要介護状態になってしまうことを防ぐためのものです。

 

サービスとは選択的サービスのことを指します。具体的には、運動器機能向上サービス・栄養改善サービスまたは口腔機能向上サービスのことです。

これらがどのようなサービスなのか簡単にまとめました。

※個別機能訓練加算とは異なります

 

選択的サービスとは

運動器機能向上サービス(運動器機能向上加算  月225単位)

① 医療従事者が実施することによるリスクの評価、利用者のニーズ、体力測定、運動器の状態を始める前に把握しておく。

理学療法士等を1名以上配置して実施。実施内容で問題点があれば直ちに変更する

② 理学療法士等(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護職員・柔道整復師・あんまマッサージ指圧師)が利用者のニーズが達成できるような長期目標・短期目標を設定する。その際、介護予防サービス計画書と照らし合わせること。

③ 目標を踏まえて理学療法士等・介護職員・その他の職種のもので協力し計画書を作成、利用者にわかりやすく説明し同意を得る。

計画書には運動の種類・実施時間・実施頻度・実施期間等記入

④ リハビリの職員に確認しながら適切なサービスを提供・記録。

⑤ 1ヶ月ごとにモニタリング・計画書の修正。

⑥ 期間終了時には達成度・機能の状況について事後アセスメントを行う。

 

栄養改善サービス (栄養改善加算  1150単位 月に2回限度)

利用者が「食べること」について正しく理解し低栄養状態を予防すること

① 介護予防計画書と本人のニーズや目標を踏まえたうえで管理栄養士・理学療法士等・介護職員・その他の職種の者が栄養ケア計画を立てる。摂食・嚥下機能や食事の形態にも気を付ける。

② 利用開始時に栄養状態を把握する。

③ 定期的にサービス実施の評価・記録をする。実施内容で問題点があれば直ちに変更する

④ 以下のいずれかに該当する利用者であること

  • 低栄養状態にある、そのおそれがあると認められた利用者
  • 半年間で3パーセントの体重減少があった利用者
  • 食事摂取量が不良の利用者(75%以下)
  • 血清アルブミン値が3.5g/dl以下の利用者
  • BMIが18.5未満の利用者

⑤ 管理栄養士を1名以上配置する

 

口腔機能向上サービス (口腔機能向上加算 1150単位 月に2回限度) 

① 口腔衛生上、摂食状況などに問題がある利用者(口腔機能が低下)、または基準を満たしサービスが必要と認められたもの

② 言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員のいずれか1名配置し実施

実施内容で問題点があれば直ちに変更する

③ 言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員・介護職員・その他の職種で計画書を作成し定期的に評価する

④ 摂食嚥下訓練・口腔内トレーニング・歯ブラシの介助や指導などを行い記録する。

 

3つの運動器機能向上サービス・栄養改善サービス・口腔機能向上サービス、その他にも加算要件ありますのでこれに限りません。あくまで簡単にまとめたものです。

 

総合事業以後の事業所評価加算の変化

総合事業ってどのようなもの?

総合事業とは介護予防・日常生活支援総合事業の略で、サービスが必要な高齢者をこれ以上増やさない、必要な人は公的サービスに頼るのではなく地域が主体となった地域包括ケアシステムへ移行しましょうといった施策です。市区町村が主体となったサービスで、自分にできることは自分で行うということを原則に、総合的なサービスを提供します。

平成27年4月の法改正による条文を噛み砕くと上記のように捉えられるでしょう。総合事業に移行するにあたって新たに総合事業の指定申請が必要となります。

しかし、多くの事業所がすでに予防の利用者を受け入れている状態ですので、現在指定を受けている事業所にのみ猶予期間を施しています。これがみなし指定という追加の手続きなしでサービスが提供できるシステムです。

 

総合事業による事業所評価加算の変化

上記のみなし指定に伴い、総合事業へそのまま移行した通所リハ・通所介護の事業所は、平成26年1月1日~12月31日の期間で算定要件を満たしていれば事業所評価加算の算定可能です。

みなし指定を受けている事業所で平成27年3月以前に都道府県に届出している場合は、追加で市区町村に届出する必要はありません。

 

また算定するにあたって評価基準値というものがあるのですが、その値も変更されることとなりました。

それでは変更された算定要件はどんなものなのでしょうか?

 

総合事業以後の事業所評価加算の算定要件

冒頭に「1年間で要支援者が悪化せず維持向上できていれば」という表現をしましたが、いったい何を基準に?と思われるはずです。

これについては、厚生労働省が示している計算式があり、それを評価基準値と呼びます。

では、評価基準値にも着目しながら、事業所評価加算の算定要件について紹介していきます。

 

1.選択的サービス(運動器機能向上サービス・栄養改善サービスまたは口腔機能向上サービス)の人員基準を満たして提供している

2.評価対象期間内にて通所リハ・通所介護の利用者実人数が10人以上

3.

選択的サービスの実施率が60%以上

評価対象期間内に選択的サービス実施した人数 ÷評価対象期間内に予防通所事業所を利用した人数 ≧0.6

4.

評価基準値が0.7以上であること

{要支援状態区分の維持者数+(改善者数×2)} ÷ {評価対象期間内に運動機能向上サービス、栄養改善サービスまたは口腔機能向上サービスを3か月以上利用しその後更新・認定を受けた人数}≧0.7

4.の改善者数×2は支援でも区分が軽くなった人と要支援状態で無くなった人、つまり自立となった人も含まれます。

その後、更新・認定を受けた人数は事業対象者として継続している人プラス介護予防生活支援事業の対象外となった人も含まれます。

 

総合事業以後の事業所評価加算の届出方法

まず、選択的サービスの加算の届出を行っていることが必要です。

時期:加算を取得したい年の前年度10月15日まで

届出先:各市区町村窓口

書類:①介護給付費算定に係る体制等状況一覧表

   ②介護給付費算定に係る体制等に関する届出書

  • 一度届出を提出し受理されている事業所は翌年からも書類なしで自動的に算定になります
  • 算定を希望しない場合や要件を満たせなくなった場合などは速やかに市区町村へ申し出ましょう。
  • 震災やその他やむをえない事情により、例えば被災地から新規利用者の受け入れを行った場合事業所評価加算の算出にて、その利用者を該当者から外しても構いません

 

まとめ

事業所評価加算のことご理解いただけたでしょうか?

今回は、事業所評価加算をできるだけ分かりやすく整理したつもりですが、あくまでも参考です。法改定などで変わることもありますので関係機関に尋ねるなど情報収集されて下さい。

 

加算を取得するためにはまず、運動器機能向上加算・栄養改善加算・口腔機能向上加算を実施し算定していること。また別にそれぞれ加算要件が異なりますので、合わせて調べましょう。

表に記載した1から4までの基準を満たせていれば、後は行政に届け出るだけです。書類は2枚しかなく、各市区町村のホームページを検索すればエクセルの書式が出てきますので、そちらをダウンロードして使用してください。評価対象期間が1年間と長くありますので早めに準備することをおすすめします。

そして忘れてはならないことは、市区町村から適合の通知が届いたら関係者への連絡をすることです。

皆様の事業所も、もしかしたら加算要件を満たしているかもしれません。もちろん事業所の収支に係るものなので取得するに越したことはないのですが、それだけではなく基準に達したサービスをしていればきちんと評価されなくてはならないでしょう。

日に日に超高齢化社会になり利用者の状況、職員の状況もめまぐるしく変わってきています。より良いサービスが提供できるように加算や法律の意味・趣旨を勉強しもっと理解を深めていけるとよいですね。

 

事業所評価加算について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。