今回は通所介護事業所、デイサービスの実地指導についてです。
他のサービス業態に比べ、用意すべき書類が多いのが通所介護の特徴といえます。もし、提出を要求されたときに、該当書類がなかったり、記述に不備があった場合、監査等の処分が下されてしまうこともあります。これを防ぐためには、日ごろから書類を整理することが1番の策といえるでしょう。実地指導が通達されてから書類の整理をし始めては、書類不足や内容不備となる可能性が高いですし、何より実地指導を準備している間の通常の業務に支障がでてしまいます。また、パソコン内に該当書類が保存されている場合には、要求されてときにすぐに提示できる状態、かつ、その書類が何に該当しているか一目で理解できるように工夫して保存しておきましょう。
必要書類一覧
人員基準に関する書類
- 組織図
- 職員名簿
- 職員勤務表
- 常勤・非常勤の区分及び1週間の勤務時間がわかる書類
- 専任・兼任の状況がわかる書類
- 出勤簿またはタイムカード
- 利用者数がわかる書類
- 職員履歴書及び資格、経験を確認できる書類
設備基準に関する書類
- 平面図
- 設備・備品台帳
運営基準に関する書類
- 定款・寄付行為
- 運営規程
- 重要事項を記載した説明文書
- 利用申込書
- 同意に関する記録
- 通所介護計画書及び実施等の記録
- 利用申込受付簿
- 要介護度の分布がわかる資料
- 利用者名簿
- 利用料の領収証控
- サービス提供証明書控
- 車両運行日誌
- 業務日誌
- 勤務体制表
- 業務委託している場合は、その委託契約書
- 就業規則
- 辞令又は雇用契約書
- 緊急時の連絡体制に関する書類
- 職員研修関係記録
- 衛生管理に関する記録
- 消防計画及び訓練記録
- 受水槽の清掃記録
- 入浴介助に関する記録
- 食中毒防止等の措置に関する書類
- 秘密保持に関する就業時の取り決め、利用者の同意等の記録
- 苦情に関する記録
- 事故に関する記録
介護報酬に関する書類
- 介護給付費明細書
- 介護給付費請求書
- 介護給付費算定に係る体制等に関する県への届出書
提出書類
上記の必要書類の中で、実地指導員に提出する書類は以下の通りです。
- 自主点検表
- 運営規程
- 重要事項説明書、パンフレット、契約書等
- 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表(実地指導月の2ヶ月前分)
- サービスの提供に関する調書
- 通所介護・通所リハビリテーション 規模別報酬の算定に関する調書
(「事業所規模算定表(参考様式2又は3)」でも可。)
- 緊急時、事故発生時、苦情対応等のマニュアル
まとめ
以上が通所介護事業所、デイサービスの必要書類についてです。冒頭でも述べましたが、この書類の量を実地指導が通達されてから用意、整理することは非常に難儀だと考えられます。日ごろから介護ソフトを使いまとめておく、または、書類の収納等を見直しながら、余裕を持って実地指導を迎えられるようにしましょう。
実地指導について、こちらからダウンロードできるPDFファイルがわかりやすくまとまっているのでご参考になるかと思います。ぜひご活用ください。